ミュージック・ビデオ「I WON’T LET YOU DOWN」

久しぶりにすごいロングテイクの映像を見ました。

ふたつのビデオ

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10月の末にホンダのCMビデオが凄いと海外で話題になっていました。

THE OTHER SIDE

こちらのビデオはパソコンのキーボード「R」ボタンを押すことで赤い車(Red)のもうひとつの物語に切り替えられます。

同時進行する物語を表現した映画はよくあるのですが、映画を見ている観客の時間進行はひとつ。結局、順番に見せられたいくつかストーリーを「同時に起きていた。」と説明されて頭の中で想像するしかありませんでした。それが、自分の時間進行の中で同時に起こっているいくつかのストーリーを断片的に垣間見ているという気にさせてくれる体験は、なるほどおもしろいと思いました。

時を置かずして、またホンダのCMが話題になっているとのニュース。

この間観たCMビデオだろうと気にもせずにいたのですが、どうも盛り上がり方が違うような。一応チェックしてみると、前回とは全く違った OK Go のミュージック・ビデオでした。


OK Go – I Won’t Let You Down – Official Video

10月22日に 4年ぶり 4作目の 「HUNGRY GHOSTS」を発売した OK Go が、日本で制作したミュージック・ビデオ「I WON’T LET YOU DOWN」を公開。演出の難しいロングテイク・ビデオが話題となり、現時点で約1,400万回再生されています。

このビデオの制作費用もホンダが負担したそうですが、前回とは違った意味で見所満載。

パーソナルモビリティ「UNI-CUB β」が、米国の人気ロックバンド「OK Go」の新作ミュージックビデオに登場

特設WebサイトURL

ロングテイク(長回し)

こんなに感動したロングテイク映像は、2004年のアメリカのテレビドラマ『サード・ウォッチ』シーズン5・エピソード11「誰かが泣いている」以来。


Third Watch – Cops are all jerks – Paramedics vs. Cops

80年代風な曲調

そして、なんとなくダイアナ・ロスの「アップサイド ダウン」を彷彿とさせる曲も最高。80年代風な曲調は懐かしさいっぱいです。


Upside Down – Diana Ross (1980)

ミュージック・ビデオ解説


ダミアンとティムによる”I Won’t Let You Down”ミュージック・ビデオ解説

『私を野球につれてって』

「今回のビデオは伝説的振付師バズビー・バークリーの影響を強く受けている。」

そこでバスビー・バークレーなる人物を調べてみると、

『私を野球につれてって』(Take Me Out to the Ball Game)という映画を製作しています。

1949年のジーン・ケリーとフランク・シナトラ主演のテクニカラーミュージカル映画である。 タイトルとテーマは、アメリカの野球の非公式の祝歌『Take Me Out to the Ball Game』より採用。 映画はイギリスで公開され好評を受けるが、日本では劇場未公開とのこと。

MLBの試合においては、この歌を7回表終了時に歌う習わしがあります。この時にはスタンドの観客は立ち上がって歌を歌い、同時にちょっとした背伸びや運動をして観戦で固まった身体をほぐします。これを「セブンス・イニング・ストレッチ」(seventh inning stretch、7回でのストレッチ)と呼ぶそうで、延長14回まで試合が長引いた場合は、14回表終了時にも歌われるそうです。

このブログの『今度は「ペンギンズ」と「キング・ジュリアン」』でも取り上げていますが、このシーンは NHKBSのメジャーリーグ中継でもよく放送されていて、アメリカ人のベースボールへの熱い想いを感じさせる場面です。


TAKE ME OUT TO THE BALL GAME

『タイムラプス』

「ダンサーにキビキビとした動きを与えるために、彼の作品は早回しされていることに気づいたんだ。それで僕たちも、今回のビデオを2倍速で制作することにした。」

これについては、実際の撮影されたスピードのメイキングビデオも公開されています。


OK GO – I Won`t Let You Down (real speed how it was shot)

連続撮影した写真を、動画のように高速再生するタイムラプスという映像が盛んですが、始めは定点からの映像が主でしたが、最近では移動する視点を組み合わせたタイムラプスが増えてきています。

多分その映像効果を逆手にとって、スローな動きをハイスピードで再生することにより、バックダンサー達の走って前に出てくる姿やかけ声などは早回しなのが分かってしまいますが、それ以上に人物や傘の動きにメリハリをつける目的で採用されたのでしょう。

『かけ声』

「それから、彼女達の掛け声も。今回それを実際に録音して、ビデオの中で使っているよ。」

曲の途中で、ダンサーの「イチ、ニ、サン、シ、ゴ、ロク、シチ、ハチ」というかけ声が入ります。このかけ声、とくに部活中の中学校の横を通るとよく聞こえてきます。これもりっぱな日本の音色。好きです。

『ずっと雨だった』

「8月の日本は晴れが多いって聞いてたんだけど、一週間ずっと雨だった。」

確かに今年の夏、とくに8月は雨が多かったと思います。7月は結構夏らしかったのに、8月に上陸した台風11号いらい秋までずっと曇りか雨。夏の甲子園でも54年ぶりに試合が順延となり、初めて開幕日から 2日連続で全試合が中止となりました。

『マスゲーム』

「今回もう一つ参考にしたのは、マスゲーム。北朝鮮にもすごいやつがあるよね。日本にも団体行動で奇妙な振り付けや動きをする競技があるんだ。」

これって「盆踊り」それともあの若い人たちがソーラン節などの民謡で団体で踊る大会のことでしょうか。

マスゲームの魅力はコントロールしやすい CG ではなく、多くの人が決められた役割を同時に演じるという難しさに感動するのですね。反面なにか怖い気もしますが。

『ドローンによる空撮』

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解説にはありませんでしたが、この解説ビデオで最初に気がついたのはドローンで空撮しているということ。

今年になって、ドローンに関連したお騒がせニュースをいくつか目にするようになりました。

  • フランスの13原発に、正体不明のドローン接近
  • ドローン乱入で試合中止:サッカーのセルビア・アルバニア戦
  • 高層ビルの窓から覗く、ドローンの目:北米で連発する「ドローンによる盗撮被害」

ドローンパイロットは免許制

確かに使用方法によってはいろいろ問題が出てきそうで、米連邦航空局(FAA)は商用ドローンの飛行についていくつかの規定を設けようとしています。

たとえば、パイロットに専用の免許を取得を義務づけ、飛行時間は日中だけ、飛行高度も400フィート(約123m)でパイロットの可視圏内に限るなど。さらにこの規定が適用されるのは、55ポンド(約25kg)以上のものは小さなものも含めすべてということだそうです。

OK Go ならぬ GoPro 

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ウェアラブルカメラ・カムコーダの GoPro がオリジナルドローンを開発しているそうで、GoPro のアクションカメラに 4Kカメラ機能、映像安定化メカニズム、進歩したコントロールなどを搭載して、格安で提供くるかもしれませんね。

『パーソナルモビリティー UNI-CUB β』』

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フィットHVをはじめ、タカタ関連など連続リコールの嵐で本業の車部門では散々なホンダですが、パーソナルモビリティーではがんばっているようです。「UNI-CUB」の最新版、「UNI-CUB β」は全方位車輪機構「Honda Omni Traction System」と呼ばれる主輪の他に、旋回用車輪が備わっています。

メイキングビデオでは、1/2の速度の音楽に手拍子をあわせながら、UNI-CUBに座って演技しています。これは UNI-CUB の扱いやすさのアピールになっています。今度は「HondaJet」を使った素晴らしい映像に期待します。

「株価が低迷している時にこんなところにお金を使って。」なんてことは思っても言いません。未来に夢を託しましょう。

『バックダンサー』

日本では、AKB24 など女性アイドル集団が全盛ですが、よく考えてみれば、彼女らをバックダンサーにできる実力を持ったスターが不在ということでもあるのでしょう。現実との折り合いをつけながら持つささやかな夢や希望。これがテレビを筆頭とした日本のエンターテイメントの現状でしょう。

でも、もっと夢のあるエンターテイメントも作ることもできるのです。

このビデオはそんなことを気づかせてくれます。

そんな鈴木さん曰く「雑誌というのは、もともと政治家だとか“すごい人”を扱うモノであり、犯罪でも極悪犯を扱うのが雑誌であった」と。

しかしある頃から、芸能人とかスポーツ選手とかの扱いが大きくなっていった。そして最近、普通の人を扱い始めた。

更に今、普通の人に飽き始めた雑誌はどうしているのかというと、建物を取り上げていると。

つまり、どんどん、人間から離れ始めているわけです。建物だけに限らず、動物だの、植物などを扱っていて、このまま行けば、最後は石になるんじゃないかと、鈴木さんは冗談交じりで仰っていました。

そしてそんな変化の過程で言うと、テレビは今、”普通の人”の所まで来ているのではないかと。

こういった変化の過程がエンタメコンテンツの質的転換と何か大きな関係性があるのではないのかと、鈴木さんは考えているようです。

普通の人達の普通の生活、淡々とした生き方の中に存在するキラリと光るモノ、それがこれからマスの人々の共感を呼ぶコンテンツになっていくのかもしれません。

それはあまりに現実的すぎて、エンタメとはかけ離れてすぎており、社会性も帯びてくるものなのかもしれませんが、やはり『アナと雪の女王』が受け入れられている今の世の中を眺めてみると、それはもう必然の流れかなぁと。

夢や希望だけでなく、現実との折り合いをつけていく。その中でも、自分が貫き通したいものを明確に体現していく。そんなライフスタイルが、きっと今後の主流になっていくのでしょう。

ジブリ鈴木敏夫が語るエンタメの歴史的転換点と、「普通の人」が主役になる時代。

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