太陽は発光体。月は反射体。

今秋は派手な天体ショーではなく、時の流れを感じる宇宙関連ニュースが多い気がします。 …

まずは秋の夜長に宇宙へ想いを馳せて本日の一曲から。バックグラウンドでお楽しみください。


Astral Dreams – NASA – Chillout – by Aramis

 

ボイジャー1号の「36年宇宙の旅」

実際に星間空間に入ったのは去年

1977年に打ち上げられたボイジャー1号が、2012年8月25日ごろにヘリオポーズに到達。すでに太陽圏外を出て星間空間の航行に入っており、地球から最も遠くに到達した人工物となったことが 9月12日に米航空宇宙局(NASA)から発表されました。実際に星間空間に入ったのは去年というわけですが、約4万年後には太陽系外の恒星に接近する見通しということです。

太陽圏を越えるだけでも36年もかかったことには、やはり宇宙というものの気の遠くなる大きさを実感させられます。

1979年2月ボイジャー1号が撮影した木星の大赤斑
1980年11月ボイジャー1号が撮影した土星

1990年2月には地球から64億キロ離れた位置から地球が小片のように見える写真も撮っています。これはもっとも遠くから撮影された地球の画像として有名です。

1990年2月ボイジャー1号が撮影した地球

無人探査機カッシーニも土星でがんばっています。

土星から見た地球と月

ボイジャー1号は1980年に土星を通過していますが、それから24年後、1997年に打上げられた無人探査機カッシーニが2004年6月に土星軌道を周回する軌道に投入されました。

2013年7月カッシーニが撮影した土星の輪と地球

そして米航空宇宙局(NASA)は7月19日にカッシーニの搭載カメラが14億4000万キロ離れた土星上空から地球を撮影した写真を公開しました。土星の輪の間に見える水色の点(2つ見えるうち上のほう)が地球で、それを拡大すると地球の近くに月も見えます。

太陽系外縁部から撮影した地球の写真は珍しい。そうした距離からだと地球は太陽のすぐ近くに見えるので、太陽の方向に直接レンズを向けると、カメラの高感度検出器が損傷する恐れがあるからだ。人が太陽を直接見ると網膜が傷つく可能性があるのと同じようなものだ。カッシーニがこの画像を撮影できたのは、探査機の視点から見た場合に、太陽が一時的に土星の裏に隠れて光がほとんど遮られたからだった。

土星から見た地球と月:探査機「カッシーニ」が撮影_WIRED

こちらも感動的。

CG や特殊撮影ではなく本当に土星から見た地球の姿です。そして 7月19日の撮影された少し前に何をやっていたかの記憶はないのですが、この小さな点のなかのどこかに確かに自分が存在していて自分を反射した光がの80分程後に土星で捉えられたと考えるとタイムシフトを経験したような不思議な気がします。(実際にはちょうど裏側だったり自分の光があまりに微弱で映像には捉えられていないとは思いますが。)

宇宙で寄り添う地球と月

拡大するとカッシーニのカメラははっきりわかる物体として地球と月を捉えていました。

地上に戻って空を見上げれば

If the Moon were replaced with some of our planets

「月が他の惑星だったら。」この発想は面白いですね。ただ実際には質量のバランス関係で両者の存在は怪しいのですが。


不思議な夜空模様

偶然バスの窓から眺めた夜空に、夕暮れも押し迫った西の方角に黒い建物のシルエットに隠れたり現れたりしながら、小さく明るい星がスポットライトの光源のように斜め下から月を照らしているのに気づいたのです。下車してしばらくこの不思議な夜空を眺めていました。

9月9日19:06

月・金星・土星そしてスピカ

調べてみると今月9日前後に起こる、夕空で細い月と金星、土星、おとめ座のスピカが並ぶ珍しい現象とのこと。そして三日月前後の月の輪郭が小さな時に月の暗い部分もボンヤリと見える地球照でもあったようで以前から話題になっていたようです。

さっそくシャッターを切ったのですが、ブレのひどいものになってしまい、コンデジで手持ちオートの気楽にシャッターでは夜空を撮るのは難しいということが分かりました。

やはり手ぶれ防止にピント合わせ、露出補正とシャッター速度といった初歩的な技術が必要なようで、さらに街の中は意外に明るい光源が多く、その光を避けた構図を探すフットワークもいるみたい。お気軽風景切り取り者には敷居が高そうです。本当に残念。


さよなら満月

台風18号

先週、愛知県に上陸した台風18号は各地に大雨の被害をもたらし全国で10個の竜巻が発生しました。偶然にも2009年のときの台風18号も上陸は同じ愛知県で、その前後に3か所で竜巻が発生したそうです。

そして台風一過の日本晴れ。

この時期晴天に恵まれることが少ない関東以西でもめずらしく気持ちのいい晴れが続き、とうとう感動的な中秋の名月を観賞することができました。真ん丸の月の光がなんと明るく力強かったこと。こんな十五夜の月はあまり記憶にありません。

9月19日19:08

次は8年後

中秋の名月は必ずしも満月とは限りません。今年は3年連続での満月でしたが、来年以降はしばらく「少しだけ欠けた名月」の年が続きます。次に満月と重なるのは、8年後。東京オリンピック開催年の、さらに1年後です。

「仲秋節」と「秋分」と墓参り

20170428

この日はTVで中国の「仲秋節」の月餅販売合戦の様子が流されたりしていました。

中国四大節のひとつ「仲秋節」は豊穣を祝い、一族が揃い、神や祖先を祀り、月を愛でる行事。伝播した日本では中秋の名月(十五夜)としてお月見の風習だけが残りました。同じ秋の中ほどを祝う行事でも、旧暦8月15日の暦の上での「仲秋」と、黄経180度の天体の動き上での「秋分」は微妙に違うようです。

そして「秋分」といえば「お彼岸」。

秋分(今年は23日)前後各3日を合わせた7日間のお彼岸が日本で祖先を祀るお墓参りの行事です。これは仏教の風習によるもの。


太陽は発光体。月は反射体。

9月9日19:06は西の空。9月19日19:08は東の空。

たった10日の差なのに月の見える位置が180度違っているのに気がつきました。何故なのか。小学校の時に習った覚えがありますが思い出せません。しかたがないので調べておさらいしました。

・太陽も月も東から上り西に沈む。
・天体としての太陽の出と月の出はそれぞれの周期で時刻が変わる。
・目に見えるのは太陽は太陽自身の光。月は太陽と地球からの反射光。
・だから昼間の月は太陽光で見えない。
・見かけ上の「月の出」とは月が見え始めるということ。
・月の満ち欠けは太陽光の照射角度の違い。太陽・地球・月の位置関係で月の満ち欠けが起きる。

ということで、やっと疑問が解たのです。

月と地球の公転軌道

ついでに視点を変えて太陽から見た地球と月の動き。

見かけ上、月の動きは地球の周りを回っているように見えますが、宇宙の離れた位置から月と地球の動きを見ると、その軌道は下図のように抜きつ抜かれつ太陽の周りを回っています。

公転軌道とは太陽系の惑星である地球を指す場合は、太陽の周りを回る軌道のことをいいますが、「月の公転軌道」といった場合は月が地球の周りを動く軌道のことをいいます。ただし正確に言えば下図の通り、月の動きは、地球とともに抜きつ抜かれつ太陽の周りを回っているのです。

月の軌道は複雑。太陽から見ればまるで歩いている地球の足下に戯れる小犬がいるようです。


もう一度月をじっくり観てみたい方に。


Rotating Moon from LRO

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