カフェテリアの陽光_鳴子ダイエー物語 4

アメリカの有名な画家、エドワード・ホッパーには昼の陽光溢れる『カフェテリアの陽光』という作品があります。 …

Sunlights in Cafeteria 1958 by Edward Hopper
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『ビクトリア』

かってダイエー鳴子店にあったケーキ&喫茶の『ビクトリア』は、『カフェテリアの陽光』のように実に明るくモダンなお店だったと記憶しています。

ダイエー鳴子店開店当時の郊外の喫茶店は、べたつき感のある床に年季の入った内装。所々タバコの焦げ跡のある木製テーブルとソファ感覚の低めの椅子 。そう、昔ながらの重厚で薄暗いイメージをもつ「昭和な」喫茶店がほとんどでした。都心にいけばもう少しモダンな喫茶店はあったのですが、高校生にとっては高嶺の花。なにせ、喫茶店に入ったのを知られただけで生活指導部から呼び出しがあった時代です。

名古屋市科学館前にある昭和な喫茶店『パンドラ』は今も健在。

『ビクトリア』のあった専門店街の入り口。左手のみどりの格子状のところにありました。

『ビクトリア』のように軽く明るい雰囲気の「喫茶店」はいままで入ったことがなく、コーヒーをプラスチックの使い捨てカップで飲むということにもびっくり。カウンター内が低く作られていて、立っている店員と視線が同じというのもよかった。残念ながら当時の写真は持ち合わせていません。

文字で表現すれば、

さっぱりとした気取らない明るい柄の装飾。目隠しのパターンシールが貼られた格子窓と高い天井。明るい光の差し込む窓際には小さなテーブル席がふたつ。内側には張り出しのあるテーブルカウンター。その奥の壁にはコーヒーメーカーなどのマシーンとお皿がこざっぱりと。

入り口右手のショーケースにはおいしそうなケーキが並べられ、通りがかりの女性が立ち止まり選んでいる。店内の奥ではテナントの若い店長さんたちが休憩時間の世間話。
そこに手入れの行き届いた短髪のビクトリアの店長が話を挟みながら、新たなお客さんの注文をちょっと気取った態度で捌いて、業務用コーヒーメーカーのサーバーからインサートホルダーにセットされたカップにコーヒーを注ぎ込む。まるで粋なお寿司屋さん。

こんな感じだったと思います。

そこには、高度成長時代が終わろうとする昭和後半の明るくおだやかなで静かな日常がありました。

その窓から見える風景は、レンガの敷き詰められた緩やかな階段の終わりには舗装道路。その向こうは雑草の茂った造成地が広がっていたのですが、自分の記憶の中ではいつのまにか、広々とした浅い湖に変わってしまっているのが不思議です。その風景は夢に何度もでてきて、その情景をスケッチできるほどです。

ホッパーの作品に『海岸の部屋』があるのですが、こんな雰囲気なのです。何故でしょう。

Rooms by the Sea 1951 by Edward Hopper

今日はCTIレーベルから懐かしの一曲。


” MORNING STAR ” HUBERT LAWS 1972

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