我輩はお先真っ暗の猫である。

ひと月ほど前の 7月30日。明治45年のこの日「大正元年」となりました。そう、2011年は「大正100年」の年だったのです。 …


夜来香_山口淑子(李香蘭)

本当の時代の区切り

たった15年しかない元号ですが、「中華民国成立」「第一次世界大戦」「ロシア革命」「関東大震災」「国際連盟」「普通選挙」など、その後の昭和以降の歴史を方向づける大きな事件が起きています。

そして昭和、平成へと時代は遷り、太平洋戦争後の復興と停滞を経た「東日本大震災」。

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ここにきてやっと明治から始まる日本のひと時代が終わろうとしています。

特に今年は、B29の代わりに「リベラル」あるいは「市民派」という戦後日本を席巻したレッテルが管政権の狂気の断末魔の叫びとともに、戦後の思想の空虚さを露呈して崩壊していった記念すべき年となるのでしょう。

政治、経済、文化、終わってみたら何もなかったという感もなきにしもあらず、再び戦後の焼け野原に立ちすくみ、ただ青空を仰いでいる気分です。

それでも、坂の上の青空の遥か彼方には雲はたなびいています。

次の「千年に一度」の大津波に襲われる頃には「大正」「昭和」「平成」は「明治」も含めてひと括りの時代とされているかもしれません。

大正ロマン


竹久夢二の大正ロマン 夢二の絵に詩をのせて

小さな記事の懐かしい美人画

震災や原発、管首相の居直り記事で辟易していた半年が過ぎた頃、7月 9日に竹久夢二「幻」の美人画が北海道・岩内で発見されたという記事や14日には京都国立近代美術館が今秋開く竹久夢二の展覧会昭和初期の作とみられる「ショールの女」「女」「男性像」を初公開するといった記事が小さく流されていました。

竹久夢二といえばやはり「大正ロマン」

大正時代は「自動車」「円タク」「ラジオ放送」「百貨店」「カフェ」「レストラン」「サラリーマン」「俳優・女優・歌手」などその後の大衆文化の原型が生み出された時代ともいわれています。これらは現在では凋落のシンボルのように語られることもあり、時の流れを感じざる得ません。

そして当時の「大正ロマン」を日本中の人々がその恩恵を楽しんでいたように考えますが、実際には都市部の一部の階層での流行でした。

ドラマ「おしん」はまさにこの時代を駆け抜けていて、それが当時の大半の日本人の暮らしぶりと考えたほうが納得できます。

その「大正ロマン」のノスタルジーを現在の大部分の人々が享受できる現在はまだ幸せなのかもしれません。ただ、今後どのぐらい続くかはわかりません。

大正三美人

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京都西本願寺・大谷光尊の次女、九条武子、2014年連続テレビ小説の「花子とアン」で葉山蓮子として描かれる柳原白蓮、新橋の芸者だった江木欣々

大正時代に美人と称せられた 3人ですが、何故か九条武子の写真が我が家に。

夏目漱石も大正時代に名作

ところで夏目漱石は自身作のパロディとして「我輩はお先真っ暗の猫である」という袋に首を突っ込んだの猫の絵を描いています。

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漱石は明治の文豪と称されるのですが、意外にも後期三部作と呼ばれる『彼岸過迄』『行人』『こゝろ』は大正初期に発表された作品です。

何故か『こゝろ』は最近再び脚光を浴びているそうです。現在のアイデンティティの空虚感につながるものを感じている人々が増えているのかもしてません。

大正時代。様々な階層の人々の想いがそこにはあったのですね。

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歌の美人画

70年代のフォークには大正ロマンの香りする名曲がありましたっけ。この頃にはまだ、PC の姿かたちもなく、まだまだ人の温もりで生きていた時代でした。

赤色エレジー
林静一が漫画雑誌『ガロ』に連載していた同名劇画に、あがたが感銘を受けたことにより作られた。


あがた森魚 赤色エレジー


南こうせつ 夢一夜

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