未来に向かって。

30年後には人口が 1/ 3に激減、しかも65歳以上の人口が40%になる日本というこの国に生きる人々には、どのような覚悟が必要なのか。その兆候はすでに現れて始めていると思います。 …

2010/9/5 のブログ「天女新世紀」はそれなりにアクセスがあったのですが、これは 2年ほど前から、日本の人口が将来どうなるのか、日本人の心情がどのように変化していくのかが気になって集めた資料が広範に渡り、収拾がつかなくなって、その一部を「天女新世紀」としてブログにまとめたものです。

今回もその一部。

[/SIZE][/B]2008年8月 将来推計人口

2008年のリーマン・ショックの直前、石油価格が暴騰していた頃。もし、日本に石油が入ってこないとすれば、日本国土だけではいったい何人の人口を養うことができるのかを考えていたとき、あるグラフを見つけていました。

これによれば、日本の国土資源のみで支えることのできる人口(均衡)は、江戸時代の3100万人と考えられます。

そして国立社会保障・人口問題研究所のデータ、日本の将来推計人口では2070年代最後の年(2079年)の数値では、日本の人口が約5400万~7900万人程度にまで減少するという予測が発表されていました。

この資料は2105年までの推計が乗っていますので、さらに30年後の2100年ぐらいには均衡するのでしょうか。もっとも、気候変動による天災や新しい伝染病、戦争などが起きなければという前提なので、もっと早い時期に均衡する時期が来るかもしれません。9000万人近くの人があと90年近くでいなくなる。年間100万人の都市が消えてなくなる計算です。

これはたいへんなことになりそうですが、減ってしまえば意外に住みやすい国になっているかもしれないと結論していたのを覚えています。

どちらにしても、自分はそのずっと以前に存在が無くなっていて、誰の記憶にも残っていないでしょう。


日本の将来推計人口日本の人口の超長期推移
[/SIZE][/B]2008年11月 人間の覚悟

五木寛之氏の「人間の覚悟」が刊行されました。偶然にもリーマン・ショック直後の混乱で人々が右往左往しているなか、実にタイムリーな登場となりました。

経済が、絆が、国が壊れていく。ついに「覚悟」をきめる時が来た。

覚悟するということ――序に代えて

第一章 時代を見すえる
    時代は地獄に近づいている。資本主義が断末魔の叫びをあげ、
    あらゆることが下降していくなか、「命の実感」が薄らいでいる。

第二章 人生は憂鬱である
    どこの国でも、いつの時代であっても、だれの内にも棲みつづけているもの。
    人が生まれながらに抱えた「悲苦」を見つめなおす。

第三章 下山の哲学を持つ
    権利とは、何かを保障されることではない。安心・安全はありえない。
    下りゆく現代、自分を見つめる「哲学」が必要ではないか。

第四章 日本人に洋魂は持てない
    神はあるのか。罪とは何か――。その答えは、洋の東西で根本的にちがう。
    二十一世紀にこそ生かされるべき日本人の心性とは。

第五章 他力の風にまかせること
    人間は、生と死のあいだで引き裂かれた存在である。
    不条理で、ままならない日々を生きるために、「他力」という意味を知る。

第六章 老いとは熟成である
    アンチ・エイジングはあり得ない。だが、老いることは人間が熟成してゆく過程なのだ。
    「玄なる世界」で豊かに変わる関係性を知る。

最終章 人間の覚悟
    いかに生きるか、ではなく、生きて在ること。そのことにこそ価値がある。
    その思いが、私たちの唯一にして不滅の光明である。

五木寛之

[/SIZE][/B]2009年03月 デジタル資産

以前から気になっているのは、突然自分が死んだ時、物理的に存在していない自分の痕跡はどうなるのかということです。

「デジタル資産」などと大げさなものではなくても、クラウドのあちこちに作ったIDや書き残した文章やデータの処理の問題です。そんなことが起きる前にその処理方法をどこかに記しておく必要があるのではないかと。これを誰も知らないの貸金庫の鍵と考え、行き着くまでにいろんなトラップを仕掛けたりしてとなんて考えると何だかわくわくしていました。

複雑すぎて、金にもならない謎解きは面倒だと放棄されたら永遠にクラウドの中を自分の分身が漂うことになるかもしれません。

そんな折り、2009年03月からアメリカでは「Legacy Locker」というサービスが始まりました。

「Legacy Locker」は世界中どこからでもアクセスでき、簡単にアップデートできる。利用者はメールアドレス、写真共有サイト、iTunesなど、さまざまなオンラインサービスのアカウント情報を保存し、自分の死後にそれらを任せる「受取人」をそれぞれ指定することができる。また本人死亡確認の「証明者」として2人以上を指定する必要がある。情報はすべて暗号化され、「大手金融機関以上の」セキュリティ環境で守られているという。誰かから利用者死亡の連絡を受けると、Legacy Lockerは証明者に連絡をとり、死亡を確認できれば貸金庫を各受取人に開放する。死亡確認には証明者のメールだけでなく、死亡証明書の写しが必要になる。サービスには「Legacy Letters」(遺言レター)の配布も含まれる。死亡確認後、あらかじめ用意しておいた遺言レターが、家族や友人など指定した相手に自動的に送信される。legacylocker

[/SIZE][/B]2009年6月 遺言書キット

2009年6月にから発売されたコクヨS&Tの自筆証書遺言の作成を支援する「遺言書キット」は、幅広い世代から好評を博したそうです。

そして2010年9月に発売された「エンディングノート」。

銀行口座や口座引き落とし、クレジットカード番号、保険、重要な連絡先、WebサイトのIDなど、日常生活でも便利な備忘録として使える項目を用意。医療・介護や葬儀・墓、僧俗などの項目は、スムーズに記入できるようチェックボックス式の箇所を多く設けている。ディスクケースも付属しており、自分の写真や、PCで作成したメッセージなど記録したCD/DVDをノートと一緒に保管しておくこともできるコクヨ エンディングノート<もしもの時に役立つノート>

確かに実用的です。実際こんなノートがもっと早く発売されていればと思った方々も多いでしょう。
こうした現象は今後100年続く日本の「下山」の時代に、人々が本能的に「覚悟」をきめ始めたのかもしれません。

[/SIZE][/B]2009年7月 左の脳が、右の方で幻覚が動いているのを見ているんですよ。

昨年の後半は仕事関係以外の葬儀に列席することが続き、「死ぬということ」「葬儀という儀式」について考えさせられていました。そんななか、2009年7月、NHK でドキュメンタリーに「あと数か月の日々を~物理学者・戸塚洋二 がんを見つめる」 がオンエアされました。

そのまえの年の8月に文芸春秋に掲載された戸塚先生の闘病記録の一部「ノーベル賞に最も近い物理学者が闘う生と死のドラマ―――がん宣告(余命19ケ月)の記録」の後日談なのですが、冒頭のシーンにショックを受けました。無神論者ということなのですが、遺影のほかは位牌も何もなく、あまりにもあっけらかんとしているのです。にわか檀家として浄土真宗や曹洞宗のしきたりを覚えるのに右往左往しているときに、この光景を観て、なんともいえないショックが走ったのです。

そしてしばらくして思ったのです。これからは、これもありかもしれないなと。

よく人はしたり顔に、「残り少ない人生、日一日を充実して過ごすように」と、すぐできるようなことを言います。私のような平凡な人間にこのアドバイスを実行することは不可能です。「恐れ」の考えを避けるため、できる限りスムーズに時間が過ぎるよう普通の生活を送る努力をするくらいでしょうか。
「努力」とつい書いてしまいました。ここにある私の「努力」は、見る、読む、聞く、書くに今までよりももう少し注意を注ぐ、見るときはちょっと凝視する、読むときは少し遅く読む、聞くときはもう少し注意を向ける、書くときはよい文章になるように、と言う意味です。これで案外時間がつぶれ、「恐れ」を排除することができます。この習慣ができると、時間を過ごすことにかなり充実感を覚えることができます。 さてさて、今日は正岡子規の言葉を紹介しようと思い、ブログを書きました。
正岡子規、ご存知ですか?
明治時代の文学者ですが、病気がちなこともあり、書いている文章も多くが病との闘いを通したものが多いのですが、心に残った文章がありましたのでご紹介させていただきます。とても有名な言葉のようですが、私は知りませんでした。彼の『病牀六尺』 からの一節です。

悟りといふ事は如何なる場合にも平気で死ぬる事かと思つて居たのは間違ひで、
悟りといふ事は如何なる場合にも平気で生きている事であつた。
1 宇宙というのは生まれたら必ず終わりがある。 終わってどうなるかというと
  完全な無の世界 時空もなくなる。
 
2 仏教で悟る(解脱する)ということは輪廻転生から外れるということで
 「無の世界」(ゼロの世界)に入ること。

3 従い 仏教と自然科学は「無の世界」という視点で一致する。

4 最新の宇宙論は「我々が生きるこの宇宙は ビッグバンにより出来たので
  ユニバース(宇宙は一つ)ではなくマルチバース(無数の宇宙)が存在する」
  というものである。仏教の輪廻転生という考えは「マルチバース論」に近い。

5 我々・自然科学者が一生懸勉強していることが 仏陀が一生懸命考えたことと似ていることに
  すごく安心感を覚える。

6 だったら このまま死を淡々と受け入れればいい。

The Fourth Three-Months 戸塚洋二先生のブログ

「団塊の世代」の人口は現在680万人(2009年10月1日)ということです。今後30年間にそのほとんどが死を迎えます。
日本の人口統計(Wikipedia)

日本の将来推計人口(平成18年12月推計)人口ピラミッドの変化

都道府県別の高齢化率の割合~今後は都市部の高齢化が顕著となる~

我が国の高齢化率を都道府県別で見ると、2000(平成12)年時点では高齢化率が20%を超えているのは47都道府県中大都市圏以外の23県であり、高齢化の問題は地方の問題でもあったが、2030(平成42)年には全ての都道府県で25%を超えると見込まれており、高齢化の問題は全国的な問題となると考えられる。

また、65歳以上の人口で見ると2000年から2030年までの間に全国で1,280万人の増加が見込まれているが、南関東では、2000年の480万人から2030年の920万人とおよそ2倍になると見込まれている。現在の高齢化の状況は都道府県によりばらつきがあり、高齢化は地方の課題と捉えられることもあるが、今後すべての都道府県にとって、特に都市部で大きな課題になると言える。

平成18年版 厚生労働白書

来るべき時を意識し始める人々が急速に増えるわけですね。まずは各種の入門書を読み漁り、納得するために自分なりに理論武装して、次にそれを他者に主張し始める。当分騒がしい時代になりそうです。

「書を捨てよ、陀羅尼を唱えよう」が流行るかも。しかし最後には諦めの境地に達して静かになります。

[/SIZE][/B]2010年1月 無縁社会

2010年1月にNHKスペシャルで放送された
無縁社会~“無縁死” 3万2千人の衝撃~

単身世帯が増えて、人と人との関係が希薄となりつつある現代社会の一面。
日本人がある意味選択し、そして構造改革の結果生み出されてしまった「無縁社会」。

無縁社会~“無縁死”3万2千人の衝撃~NHKスペシャル
急速な競争と資本主義が行きつき、かつて存在したような日本の社会構造であった生涯雇用制度の崩壊をはじめ、長引く不況や少子高齢化、女性の社会進出によるかつての結婚に対する若者の意識の変化、地縁血縁社会の崩壊、核家族化社会による家族や社会とのコミュニケーションのできない、したくない若者、中年層の急増などもろもろの要因が重なり合い、かつて存在した地域社会のつながりはなくなり、単身者はますます孤立しやすい社会へと急速に移行している。結婚をしたくてもできない、または躊躇してしまうニートやフリーター、派遣社員の増加が著しく、2030年以降の非婚率は30%を超えるであろうと予測されている。30代、40代ですでに社会から孤立する者が急速に増えている。これらは差こそあれ、日本に限らず先進国一般の風潮であり社会問題化している。
無縁社会

[/SIZE][/B]2010年01月 葬式は、要らない


島田裕巳を知ったのは、1990年7月刊行の別冊宝島114『いまどきの神様』に掲載された「オウム真理教はディズニーランドである」というレポートでした。その後オウム事件の騒動に巻き込まれてしまうのですが、新興宗教についての多くの著作を発表し、とうとう 2010年に発売した『葬式は、要らない』 (幻冬舎新書)はベストセラーとなっています。

ほんとうに「葬式は、要らない」かどうかは別として、葬式の歴史的背景の知識を得るには手ごろな本です。

[/SIZE][/B]2010年02月 神は死んだ

『超訳 ニーチェの言葉』フリードリヒ・ニーチェ著、白取春彦編訳

「神は死んだ」との言葉があまりに有名な独の哲学者ニーチェ。散文家としても名高い彼の著作から「前向きな」人生訓を“超訳”した本書が、先月15日の発売以来、驚異のペースで売れ行きを伸ばしている。初版1万部のスタートから1カ月足らずで7刷10万3千部を発行。版元には注文や問い合わせが相次いでいるという。2010年2月 産経ニュース

そして、2010年9月3日現在 Amazon 人文・思想のベストセラー 7位 224日間100位以内

日本人に洋魂は持てない。日本人の心の中にある「神」とは。

「もし体の具合がよくて、十分にお金があったなら、もっと朗らかに生きる-という目標を掲げて日本に移住するのだが」
(ニーチェ 妹のエリザベトへの手紙)

[/SIZE][/B]虚無の信仰 仏教という言葉はアジアにはなかった。


ロジェ=ポル・ドロワ『虚無の信仰』

意外なことかもしれないが、仏教という言葉はアジアにはなかった。インドにも日本にもなかった。仏教、すなわちブッディズムという言葉は1820年代にヨーロッパで生まれた。

松岡正剛の千夜千冊 第878夜

この書を見いだしたのは山折哲雄さんだったらしい。それを島田裕巳がひきとって翻訳したそうです。ぜひ読みたい本です。

[/SIZE][/B]2010年9月 女子の終活 人気は「納骨堂」か「共同墓」

お墓はいらないという人も出てきていますが、まだ多くの人が先祖代々のお墓に入りたいと思っているのも現状。ところが、墓が地方にあったり、意識の上でも核家族化が進んでいたりして、墓の継続は難しくなっている。家族のあり方と墓がマッチしていない」
アエラ2010年9月6日号「墓」も「仏壇」も残したくない

RFID access to ancestor's graves in Japan

日本のハイテク墓参り:骨壷呼び出しシステムとネット参拝
故人のデジタル映像を納めるオンライン霊園
堂内陵墓インターネット参拝

[/SIZE][/B]位牌

最近はクリスタルな「位牌」が流行りつつあるらしい。

位牌(いはい)とは、死者の祭祀のため、死者の戒名などを記した木の板をいう。
中国の後漢時代から儒教の葬礼に用いられる神主(しんしゅ。死者の官位・姓名を書く霊牌。)と同視されたため、「位」牌と呼ばれる。またその起源は、霊の依代(よりしろ)という古来の習俗と仏教の卒塔婆が習合した物ともされる。日本には禅宗と共に鎌倉時代に伝来し、江戸時代に一般化した。位牌(Wikipedia)

[/SIZE][/B]2010年10月 「お寺」はもういらない 全国7万6千寺が6千寺へ減少の予測も

現在、日本全体の平均は600世帯に1ヶ寺ですが、檀家制度がなく、お寺は葬儀サービスの1ピースとして活動している沖縄の場合、5400世帯に1ヶ寺です。寺檀制度が崩れ沖縄のようになると、今後50年間で7万6千の寺は6千に減らざるを得ない。アエラ2010年10月11日号「お寺」はもういらない

これちょっと変ですね。今後50年間で減る世帯数が計算に入っていません。

[/SIZE][/B]戻り道1 古神道

古神道は原始宗教ともいわれ、世界各地で人が社会を持った太古の昔から自然発生的に生まれ、その様相はおしなべて同様である。その要素は、自然崇拝・精霊崇拝(アニミズム)、またはその延長線上にある先祖崇拝としての命・御魂・霊・神などの不可知な物質ではない生命の本質としてのものの概念や、常世(とこよ・神の国や天国や地獄)と現世(うつしよ・人の国や現実世界)からなる世界観と、禁足地や神域の存在と、それぞれを隔てる端境とその往来を妨げる結界や、祈祷・占い(シャーマニズム)による祈願祈念とその結果による政(まつりごと)の指針、国の創世と人の創世の神話の発生があげられる。
また、原始宗教がそのまま封建社会や中世を経て、近代化された後も現在まで排斥されず、引き継がれる例はほとんどなく、日本独特ともなっているが、根本は原始宗教の体を成していても、数千年の中で日本文化に根ざし、昇華してきたため、明治以前からの多くの生業(職業)は、祝詞にもあるように、勤しみ(いそしみ)が神聖視され、神社神道の神事とは別に、民間の中に息づくさまざまな職業儀式としての神事がある。
古神道(Wikipedia)

[/SIZE][/B]戻り道2 神と仏は水波の隔て

神仏習合(しんぶつしゅうごう)とは、土着の信仰と仏教信仰を折衷して、一つの信仰体系として再構成(習合)すること。一般的に日本で神祇信仰と仏教との間に起こった現象を指す。

神と仏は水波の隔て (かみとほとけはすいはのへだて)
神は、本地である仏が仮に姿を現したものであるから、水と波との関係のように、形だけの違いで、もとは同じものであるの意。

神は在るもの、仏は成るもの。
神は来るもの、仏は往くもの。
神は立つもの、仏は座るもの。

神は自身が輪廻の世界を流転する存在であることを嘆き、仏法によって解脱することを望んでいる。
神は仏教を守護する善神である。
神は仏教経典に説く仏(本地)が、生きとし生けるものを救済するために日本へ化身して現れた(垂迹)。

神は仏の清浄なたましい(本覚)である。

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