ゲゲゲの女房_水木マンガ談義 その2

NHKの連続テレビ小説で、2004年以降平均視聴率が20%を超えた作品はないそうなので、結構がんばっているようです。

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7月24日時点の視聴率

第16週「来るべき時が来た」
『墓場の鬼太郎』『テレビくん』
第17週「プロダクション旗揚げ」
第18週「悪魔くん復活」
『悪魔くん』
第19週「鬼太郎ブームがはじまった」
『ゲゲゲの鬼太郎』

とぞくぞくと有名どころが登場しています。

「悪魔くん」などは、その裏舞台の大人の事情など知る由もありませんでしたから、リアルタイムで観ていた世代として大変興味深いものがあります。

『テレビくん』以上の名作『手』を取り上げていないのはNHKらしさを感じさせますが、『連続テレビ小説』という性格上仕方がないのかもしれません。


アシスタントのモデル

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アシスタントの登場でモデルは誰なのかといろいろなサイトで話題になっていますが、

アシスタント 小峰 章 → つげ義春
アシスタント 倉田圭一 → 池上遼一

といったところで落ち着いているようです。

つげ義春

なぜこんなにアシスタントのモデルが話題になるかといえば、やはり、つげ義春のファン層の多さにあるのでしょう。

やはり青春時代は懐かしいですものね。それにつげ義春の作品も物語以上に何かを語っているように感じられるからでしょう、マイナーな人々がやっと日の当たる所に出てきた感じで、ひと言いいたい方々が多いようです。

つげの作品もほとんど読破はしているのですが、作品の内容そのものよりも印象的なカットが記憶に残ります。

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『初茸がり』

『ねじ式』以前に発表された『沼』『チーコ』『初茸がり』が好きです。

とくに『初茸がり』は本当の雨音が聞こえるような昔懐かしい日本の静けさを感じることができます。四角い雨のカットには強い印象を受け、現在でも脳裏から消え去ることはありません。

この頃日本の民話が好きで、体験したことない古い日本の田舎の生活に憧れていたことも影響していたのかもしれません。松谷みよ子の民話集に始まり、その流れは柳田国男にまで続いていきます。

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『初茸がり』の舞台のモデルとなった旅館「寿恵比楼」


『悪魔くん』


悪魔くん

モノクロ映像はカラーよりも迫力のある印象を与えます。

それは「暗闇」という人間が根源的に恐れる、見えない世界を連想させるからでしょう。

とくに好きだったのは、吉田義夫の悪魔メフィストでした。病気のため第11話で俳優が突然代わり、ある意味自分の世界観を壊された思いでした。ところが第19話で再登場したのでほっとしたのを覚えています。

通常、原作のもつ迫力にはアニメは勝てないのですが、(たとえば、『ゲゲゲの鬼太郎』などアニメ化される度に幼児化して、現在は乳幼児顔になってしまっています。)これは大量のセル画を描くために線のタッチが簡略化されるためと考えています。つまり、「経済原理」「コスト」という名の現代妖怪が襲いかかるのです。

実写版も予算の限られた商業TVではやはり限界があり、子供が見ても「なんだかなあ」というものが多かった(実写版鉄腕アトムなど。)のですが、このモノクロ実写版『悪魔くん』は違っていました。

大変大人っぽく仕上げっています。これには吉田義夫氏の存在感によるものが大きかったような気がします。そのため、漫画版の『悪魔くん』とモノクロ実写版『悪魔くん』は両方成立した珍しい例だと思います。


モノクロ・リアリティ


渥美清 「泣いてたまるか」

同じ年に始まったドラマに渥美清の『泣いてたまるか』があります。ここにもモノクロ・リアリティが生きていました。

これも好きでしたが、途中から青島幸男と隔週交代になってしまって、渥美清との力量の差に青島幸男の回になるとチャンネルを変えていた覚えがあります。苦労人俳優と軽薄な大卒タレントの違いを感じ取っていたのでしょう。

この『泣いてたまるか』がきっかけで渥美清と山田洋次の関係が生まれ、『男はつらいよ』TV そして映画シリーズに繋がったわけですが、やはり『男はつらいよ』よりは『泣いてたまるか』のほうがずっと素晴らしい作品だったと思っています。


芸術新潮

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とうとう漫画が芸術の域にまで達したのでしょうか、老舗「芸術新潮」が 8月号で「水木しげる その美の特質」の特集しました。

美術雑誌がどのように水木しげるの世界を表現するのか興味が湧き入手してみました。「美術手帖」はときおり目を通すことがあるのですが「芸術新潮」は初めて。

第2章 水木しげる以前の「武良茂」に載せられたデッサンや水彩画がすばらしく、とくに武蔵野美術学校時代の「絶望の町」は最高傑作ですね。一見する価値はあります。


絶望の町

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夕食「泣くな今お父さんの肉を食わしてやる」
「あなたの心臓はこおりついている」

藤原新也氏の有名なコピーを彷彿とさせる「絶望の町」の絵に添えられたこの文章も素晴らしい。

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「ヒト食えば、鐘が鳴るなり法隆寺」
「ニンゲンは犬に食われるほど自由だ」

藤原新也

水木しげる先生の本領発揮といったところですね。

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