ポルコの見た風景

宮﨑アニメにはほんとうに美しい風景画が描かれます。そして夢と現実はふつうは乖離していることが多いのですが、現実に素晴らしい風景である場合も多いのです。しかし『紅の豚』の秘密基地の場合は、そのビーチチェアに座って目渡す光景は、どうも違うようです。 …

アニメでは静かな砂浜ですが、実際に展開するのは…。

Navagio beach (Zakynthos, Greece)

[/SIZE][/B]「ふしぎな町」

九份

『千と千尋の神隠し』で千尋一家が迷い込む「ふしぎな町」。
台湾の「九份」がこの町のモデルとして有名ですが、単にそれだけでは語れない風情があります。

例えば、つげ義春の『ねじ式』の一コマには目医者の看板ばかりの町が描かれているのですが、「ふしぎな町」にもありました。そして、大正時代に流行ったステンドグラスを使用した戸。カウンターには床面が悪くても安定する昔ながらの三本足の木の椅子。市松模様のタイル。雑多で懐かしいディテールを詰め込んでふしぎな魅力をもつ「ふしぎな町」になっています。傾いた家屋は導入部の「祠」の一群を思い起こさせます。

[/SIZE][/B]秘密基地
Navagio Beach (Shipwreck Beach)

そして『紅の豚』の秘密基地。
やはりあったのですね。しかし素晴らしい。

ギリシャ イオニア諸島 ザキントス島 難破船のある海岸

2007/01/15プラウド新CM「プライベートビーチ篇」 撮影エピソード

そこは「紅の豚」の世界、美しきザキントス島の難破船のあるナヴァイオ海岸(ギリシャ)

かなりの高所からのカットがあるのですが、どうもこのアングルで眺望できる展望台があるようです。

でも、この高さまで登るのにどのくらい時間がかかるのでしょうか。考えただけで疲れます。

[/SIZE][/B]One more thing
Risaia

勝手に思っているだけですが、

昨年6月にNHKで放送されたプレミアム8 コメ食う人々 第4回「リゾットの美味を極める~北イタリア・ポー川流域~」を観ていて、この景色どこかで観たことあるなあ、と気がついたのが『千と千尋の神隠し』のワンシーンにでてくる風景でした。

リゾットの美味を極める~北イタリア・ポー川流域~

何故この風景を覚えているかといえば、過去に観たアニメの中でも傑出した美しい映像だったからです。

久石譲の名曲『6番目の駅』と相まって、アニメ史上最高の美しいシーンと思っています。『千と千尋』は各国で上映され、その感想にはお国柄が現れていましたが、フランスでの評判が最もよかったのもこのカットでした。やはり、ヨーロッパ的な美しさを感じさせたのでしょう。

もともとこの風景、建物の外観と湿地の広大さからヨーロッパのどこかかなと思っていました。

「コメ食う人々」では、北イタリアのポー川流域では、古くから稲作が行われており、そこでリゾットに最適とされる品種「カルナローリ」の有機栽培をしているコロンバーナ農場が紹介されたのでした。

一般の視聴者の感想は当然「カルナローリ」のリゾットに集中していますが、気に入ったのはリゾットではなく田園風景と”モンディーナ”と呼ばれた季節労働の女性たちの寄宿舎跡でした。1949年制作のイタリア映画『Riso amaro(にがい米)』を思い起こさせます。

それにしても北イタリアの人々の『千と千尋の神隠し』の感想はどのようだったのでしょうか。一度聞いてみたい気がします。

きっと「これこそ北イタリアの故郷の風景」なんて答えが返ってくる気がします。

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