インターナショナル・コミックス・フェスティバル

少々遅れましたが、祝 水木しげる先生の最優秀作品賞受賞。

フランスで開かれたヨーロッパ最大のコミックスのイベント「アングレーム国際漫画祭」で日本人のマンガ家初めて、水木しげる先生の『のんのんばあとオレ』が最優秀作品賞を受賞しました。

20170513_01-2007-03-21-18-10.png

アングレーム国際漫画祭は、1974年よりフランスのアングレーム市が開催しているヨーロッパ最大級の漫画のイベント。フランスで最も古い漫画関連のイベントであり、「漫画におけるカンヌ」とも言われています。

2007年 アングレーム国際漫画祭

20170513_02-2007-03-21-18-10.jpg
20170513_03-2007-03-21-18-10.jpg


水木しげる先生の自伝的漫画『のんのんばあとオレ』が最優秀作品賞。

20170513_04-2007-03-21-18-10.png20170513_05-2007-03-21-18-10.jpg

筑摩書房のちくま少年図書館シリーズ37として1977年に登場してから、ちょうど30年目。

水木作品はほんとうに長く愛されています。それもとうとう外国の人々にまで。やはりなにか人間のもつ本質的なところを描いているからなのでしょう。

20170513_06-2007-03-21-18-10.jpg

20170513_07-2007-03-21-18-10.jpg

20170513_08-2007-03-21-18-10.jpg

その後のアングレーム国際漫画祭で、

この国際漫画祭、日本国内では韓国によるディスカウントジャパン運動の一環として2014年に起きた「慰安婦関連作品の展示問題」で有名になりましたが、漫画祭が偏狭なプロパガンダで有名になるなんて残念なこと。

ウィットに富んだ風刺漫画とプロパガンダとの違いが理解できない、場違いな人々も世界にはいるのですね。

『のんのんばあとオレ』(1991年)

20170513_09-2007-03-21-18-10.jpg

『のんのんばあとオレ』はその後、NHKで1991年に『のんのんばあとオレ』1992年に『続・のんのんばあとオレ』としてテレビドラマ化されています。

のんのんばあとオレ1

このドラマには妖怪たちも出てきますが、扱いが2次元的で原作の雰囲気を忠実に表現していました。録画ビデオは保存版として大切にしています。

妖怪実写映画

妖怪実写映画といえば、大映の妖怪三部作『妖怪大戦争(1968年)』『妖怪百物語(1968年)』『東海道お化け道中(1969年)』が有名です。

1968年は、1月にTVアニメ版ゲゲゲの鬼太郎が始まって妖怪ブームが起きた年でした。そのブームに乗り遅れまいと企画されたらしい妖怪映画。

当時はまだ、お盆の季節になると『四谷怪談』『牡丹灯籠』『番町皿屋敷』などの古典的な怪談が上演され、風情のある夏の風物詩だったころで、子供向けの怪談として「妖怪」も受けいれられる下地もあったようです。

20170513_10-2007-03-21-18-10.png

あの頃は、すべて特撮で妖怪たちが描かれており、その情緒豊かなキャラクタがなんとも魅力的でした。

最近の『妖怪大戦争( 2005年)』『ゲゲゲの鬼太郎( 2007年)』は、センスのないCGで妖怪が描かれたり、実写の俳優たちの演技不足もあって、妖怪たちの持つ独特の雰囲気が表現しきれていません。

20170513_11-2007-03-21-18-10.jpg

往年の妖怪ファンとしては残念で、水木しげる、荒俣宏の両先生方にはもっとがんばって欲しかった。

ほんとうの妖怪たちが泣いています。

しかし、妖怪たちは生きているものたちの写し絵ですから、これが現在を生ける人々の実体かも知れません。

ベルヴィル・ランデブー

20170513_12-2007-03-21-18-10.jpg

水木しげる先生の受賞を聞いて、非常に土着的で個性的な水木しげる先生の作品をフランス人がなぜ理解できるのかが不思議でした。

事情通の娘に言わせるとフランス人はマンガおたくが多いそうです。(水木しげるの作品はけっして「おたく」的ではありません。日本で育った人が共通に持つこころの原風景です。)


Las Trillizas de Belleville

ふと思い出したのは、フランス = カナダ = ベルギーのアニメ『ベルヴィル・ランデブー』(2002年)。

ド・スーザ婦人は小さな甥のシャンピオンを引き取るのだが、甥は何にも興味を示さず、死ぬほど退屈しており、彼女は絶望してしまう。そんなある日、彼がツールドフランスとチャンピオン選手の写真を隠していることに気付いた彼女は三輪車を買い与え、将来ツールドフランスの勝者にするべくトレーニングをすることに決めた。悲運の選択、彼女はこのようにして甥の運命をフレンチ・マフィアの餌食へと方向付けてしまった。マフィアは甥を連れ去り、大金をかけて行われるバーチャル競輪を催す不法カジノへ送り込む。ド・スーザ婦人はそこでマフィアの毒牙から甥を救出するべく、海を越えて甥探しに出かけることに決める。甥っ子を求めて、ベルヴィルで、北米の空想の都市で、ド・スーザ婦人の繰り広げる驚くべき追跡劇のスリラー喜劇作品。笑いと涙は保証つき。

確かに欧米、とくにヨーロッパは血なまぐさい歴史が多く、妖怪が跋扈しても不思議はありません。そんな土壌から生まれたような独特な表現には魅かれました。

登場人物達がすべて妖怪に見えたのです。

フランスではこの作品を100万人が観たそうなので『のんのんばあとオレ』人気の下地もあるのかと納得したのでした。

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中